子供のバス置き去り防止のために!どんなシステムを導入するべきか?
近年、子供をバスに置き去りにする事故が増加しており、そのような悲劇を未然に防ぐために新たな安全装置が注目を集めています。
バス置き去り防止システムは、子供の安心と安全を提供する解決策として重要な役割を果たします。
目次
バス置き去り防止システムとは
バス置き去り防止システムは、子供をバスに置き去りにする事故を未然に防ぐためのシステム・安全装置です。このシステムは、車両内の安全性とドライバーの意識向上を促進し、子供たちの安全性を向上させることを目指しています。
バス置き去り防止システムの仕組み
バス置き去り防止システムは各メーカーが販売しているシステムによって異なりますが、多くは以下の要素で構成されています。
センサー技術との統合
バス置き去り防止システムは、センサーテクノロジーによってバス内の人の動きや体温を検知し、車内に人が残されていないかどうかを監視します。
ドライバーへのアラート通知
バスの停車後、エンジンを切る際に乗客の存在を確認し、もし誰かがバス内に残されていた場合はドライバーに警報アラートを通知します。ドライバーはその情報をもとに適切な措置を講じ、置き去り事故の発生を防ぎます。
また、停車後に確認用ブザーが鳴り、後方に設置されたブザーの停止スイッチを押さないとブザーが止まないように設計されたシステムもあります。これによりドライバーは必ず車内の後方部まで点検をしなければならないので、子供が取り残されていないか確実に確認することができます。
バス置き去り防止システムの利点
バス置き去り防止システムは、安全性向上や保護者への安心感の提供など、数々の利点をもたらします。
安全性の向上と事故防止
このシステムは、子供達をバス内に置き去る事故を未然に防ぐための安全性を提供します。高度なセンサー技術によって、車内に人が残された際に迅速にアラートが発せられ、ドライバーは即座に対処できるようになります。これにより、置き去り事故によるリスクが大幅に削減されます。
保護者への安心感の提供
バスに子供を預ける保護者にとって、その安全性は最優先事項です。バス置き去り防止システムは、保護者に対して子供が乗車中に危険に晒される可能性が低いことを示す重要な要素となります。保護者はシステムの存在によって安心感を得て、子供をバスに預ける際の不安を軽減することができます。
法的規制への対応
国交省は2023年4月1日(1年間の経過措置あり)から、全国の幼稚園・認定こども園・保育所・特別支援学校などの送迎バスに対して、バスへの安全装置の設置を義務付けています。
出典:国土交通省の送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のガイドライン
この背景から多くの地域で、バス置き去り事故を防ぐための法的規制が厳格化しています。バス置き去り防止システムの導入は、これらの法的要件への適合性を確保する手段として重要です。企業や教育機関は、システムの導入によって法的リスクを最小限に抑えるとともに、社会的責任を果たすことができます。
選ぶべきではないバス置き去り防止システム
まずは子供のバス置き去りを防ぐために、選ぶべきではないシステムや製品についてお話していきましょう。大切な子供の命を守るために導入をするのに、置き去りを防止できない可能性があるシステムや製品についてですね。
設置・導入の義務化が進む中で、これから挙げるような製品やシステムは導入しないことをオススメします。
中にはついつい選んでしまいがちな製品、これなら大丈夫じゃないの?と思うようなシステムもあるかもしれません。ですが、なぜ選ぶべきではないのか、その理由についても触れていきますので、ぜひ各項目に目を通してみてください。
安価なシステムや製品
まずは安価なシステムや製品は、やはり子供の置き去り防止対策に適切ではありません。
もちろん安価な製品がの全て悪いわけではありませんし、用途次第ではかなり優秀なアイテムもあります。
ですが、子供をバスに置き去りにしてしまうようなケースを絶対になくすためには、ある程度の性能や高度なシステムが必要となります。
- ドライブレコーダーの延長のような製品
- ペットカメラと似たような性能やシステム
- ボタンを押せば車内が確認できる製品
これらは意外と安価に導入・設置ができ、またそれなりにしっかりと「確認」ができるため、置き去り防止対策に良さそうと思う人もいる製品です。ですが、上記のようなシステムや製品は、大人の「うっかり」「見落とし」で悲惨な事故につながってしまう可能性があるシステムだと言えるでしょう。
ある程度しっかりしたセンサーやAIが搭載された検知システムなどを導入することで、はじめて子供のバス置き去りを防ぐことができるのです。
うっかりの可能性がある製品
次にヒューマンエラーが起こり得る製品やシステム、これも選ぶべきではありません。
「うっかり」「確認忘れ」などのヒューマンエラーから、子供のバス置き去り事件は起きてしまいます。先に挙げた安価な製品・システムなどもそうですが、「うっかり」が起こる可能性のあるものは選ぶべきではないのです。
あくまで確認・目視とは別な仕組みで、自動で置き去り防止に役立つシステム・製品こそが、正しい意味で子供の置き去りを防止してくれるシステムだと言えるでしょう。
目視の延長であったり、任意のタイミングで確認などでは、見落としや確認漏れ、また車内に残された子供を疲れから「認識」できずに、最終的に置き去りしてしまうなどのケースも考えられます。
だからこそ大人の「うっかり」の可能性がある製品やシステムは、子供の置き去りを防止する上では不完全なシステムだと言えるのです。
理想的な子供のバス置き去り防止システムとは
ここからは子供のバス置き去り防止のために理想的なシステムについてお話していきます。
どういった性能・機能を備えていれば安心なのか、また徹底した置き去り防止に役立つのか、その当たりに必要な性能や機能について触れていきましょう。
自動でしっかり検知
まずは自動でしっかりと子供を検知してくれるシステムを選ぶべきです。
先の項目でもお話してきましたが、ヒューマンエラーが起こりうる目視確認では不十分です。
AI(人工知能)やセンサーが自動で検知してくれるからこそ置き去りを防止することができるというもの。
もちろん置き去り防止システムのお世話になることがないように、常日頃から大人がしっかりとバスを降りる際に目視確認することも大切でしょう。
ですが、合わせて自動で検知してくれるシステムを導入しておくことで、悲惨な置き去り事故を防止することができるのです!
今まで起きた園児置き去り事件なども、大人のミスで起こってしまった悲惨な事件なのですから。
そう考えると、「自動検知」の精度が優秀なシステムを導入することが、どれだけ事故防止に役立つかが伝わるはずです。
多角的にサポート
次に多角的なサポートも大切なポイント!
例えば座席に小さく座り込んでいたり、ゴロンと寝転んでいる子供がいた場合でも、しっかりと知らせてくれるような置き去り防止システムでなければ安心できません。
これは複数台のカメラ設置に対応しているなどで対処することができますね。
バス車内の正面と天井、また不安な部分があれば該当箇所へカメラを設置することで、子供がバス車内に置き去りになったとしても検知することができます。
そして万が一、車内に置き去りの子供がいた場合には、ブザーで車外に知らせてくれるなど「誰もが(自動で)気がつける」、そんなシステムであることが重要!
仮に車内で子供に対して「ブザーボタンを押してください」などと促すようなシステムであれば、パニックになった子供が押せるかどうかわかりませんよね。
多角的な視点で、トータルな観点で、子供のバス置き去りを徹底して防ぐことができかどうか。
それを実現できるシステムを選ぶことが大切なポイントだと言えるでしょう。
安全性を重視した製品
最後に安全性を重視した製品を選ぶべきです。
特に安全性に気をつけたい部分・部品としてバッテリーがあります。
- 熱や衝撃にも強い
- 長時間の運用可能
- エンジン停止後に起動
上記のような安全性に優れたバッテリーでなければ、夏場や冬場などの運用に不安が残ります。
肝心な時にバッテリー切れであったり、季節によって動作が不安定などといった製品やシステムは、絶対に選ぶべきではありません。
バス車内の置き去り防止を考えた場合、基本的にエンジンが停止した後に起動するのが当然ですので、バッテリーの持ちが悪い・稼働時間が短いなどと言った製品は論外。
ある程度の時間は検知システムが動作し続けて、万が一「検知から逃れるほどの陰に隠れていたいたずらっ子が出てきた場合」なども、しっかり検知し教えてくれるからこそ、子供の置き去り防止に役立つシステムだと言えるのです。
子供の安全性といった意味では、エンジン停止後の数十秒程度しか起動・稼働しないような製品やシステムは、子供の安全・置き去りを守ることのできない不十分なシステムだといえますね。
TCIのバス置き去り防止システムをご紹介
SOS-0001
もし園の送迎バスなどに子供の置き去り防止システムを導入する場合は、このような条件を満たした製品を導入するべきでしょう。
逆に条件を満たしていない製品・システムなどは、導入しても置き去り事故の防止につながらない可能性があります。そして弊社製品「SOS-0001」であれば、先に挙げた全ての条件を満たしています。
最大4台のカメラで死角をカバーしつつ人工知能が置き去りを検知!
そして車外の警報ブザーが作動して周囲に知らせてくれるため、子供の置き去りを徹底的に防止することが可能です。またバッテリーも日本独自基準のPSE検査に合格したバッテリーを採用していますので、安心してお使いいただけます。
弊社製品「SOS-0001」の詳細が確認できます。
また不明な点などあれば、お気軽に問い合わせくださいませ。大切な子どもたちの安全を守るため、ぜひ導入を検討いただければ幸いです。
SOS-0006
当社(株式会社TCI)では、国土交通省が定める「送迎・通園用バスの置き去り防止を支援する安全装置」の技術適合をクリアした「SOS-0006」を販売しております。
送迎・通園用バスへのこどもの置き去り事故の防止に役立つ、降車時確認式の安全装置です。
車両のエンジン停止後、運転者等に車内の確認を促す車内向けの警報(音声アナウンス)を流し、車内確認後、運転者等が車両後部のボタンを押すと警報(音声アナウンス)が停止するシステムです。
エンジン停止後、確認ボタンが5分間押されなかった場合、車外に向けて大音量のブザー(約110dB)で警報します。
SOS-0006の車内確認を促す仕組みと流れ
エンジンを停止すると、音声ガイダンスで車両後方に設置した確認ボタンを押すよう促します。
車内後方の「下車確認ボタン」を押すまで、音声ガイダンスが流れ続けます。
しっかりとサイドブレーキをかけ、車内の後方に移動しながら、車内の確認を行います。
車内に誰もいないことを確認し、車内後方の「下車確認ボタン」を押すことで、音声ガイダンスが止まります。
下車確認ボタンを押した後も、車外に出るまでにもう一度、車内確認をすることをおすすめします。
エンジン停止後「下車確認ボタン」を押さずに、5分が経過すると車外スピーカーから大音量の警告ブザーを流し、車内確認忘れを防ぎます。
安全装置の異常を知らせる自己診断機能を搭載
エンジン始動時、毎回音声ガイダンスが流れます。エンジン始動時に音声ガイダンスが流れることで、装置が正常に作動しているかを確認することができます。
また、運転席付近に異常をお知らせするランプを設置し、運転手が毎回異常がないか確認することができます。
耐久性の高い設計
耐久温度は、夏季、冬季の車内の温度変化に備え、-30℃~85℃となっています。
防塵防水規格は、車内設置部品がIP40、車外設置部品がIP54を取得しています。
非常用SOSボタンを搭載
万が一、バス車内に閉じ込められてしまった場合に備えて、押すと車外スピーカーから大音量の警告ブザーを鳴らすことができる、非常用SOSボタンを搭載しています。
幼児などの場合、力が足りず自力でクラクションを鳴らすことができないことを想定し、簡単に操作できる押しボタン式の設計になっています。
子どもの手が届く位置に設置しますが、エンジン停止時のみ作動するボタンとなっており、運転走行中にいたずらで押しても警報がなることはありません。
SOS-0006のセット内容
送迎・通園用バスの置き去り防止を支援する安全装置SOS-0006は、12V車、24V車ともにDC-DCコンバーターなしで対応しています。
ハイエースなどの普通車から中型車、福祉車両、マイクロバス、大型観光バスなどの車両にも、様々な送迎車両に搭載が可能です。
製品仕様
本体(コントロールボックス)
動作電圧 | DC 12~24V |
最大消費電力 | システムON 約25mA, 12V / 約15mA, 24V 安全モード 約120mA, 12V / 約60mA, 24V 非常モード 約800mA, 12V / 約550mA, 24V |
動作温度 | -30℃~85℃ |
重量 | 約138g(ケーブル含まず) |
外形寸法 | 約114×88×30.5mm |
防塵・防水規格 | IP40 |
車外警報機
防塵・防水規格 | IP54 |
dB LEVEL | 110±3 dB |
重量 | 約190g(ケーブル含まず) |
外形寸法 | 約56(68)×73×74mm |
全国出張取付対応サービス
株式会社TCIのSOS-0001、SOS-0006は、北海道から沖縄県まで、全国47都道府県の出張取付に対応しております。(※一部離島を除く)
具体的な製品の仕様や、操作方法など、丁寧に専門作業員がご説明します。
また、万が一装置に不具合が発生した場合も、全国各拠点から速やかに対応いたします。