【注目】ドラグショベルの死角から生まれる事故とその安全対策
こんな方におすすめ
- ドラグショベルを日常的に使用している
- ドラグショベルを使用する現場での安全管理を任されている
ドラグショベルは現場作業において非常に身近な車両です。
工事や建設などの現場において欠かせない車両ではありますが、事故を起こした場合のリスクが高いのも事実です。
今回は、ドラグショベルの作業で発生した事故より、その安全対策までをご紹介いたします。
目次
実際にドラグショベルで発生した事故
発生状況
この災害は、下水管の埋設工事に使用するドラグショベルを運搬するためトラッククレーンに積載する作業中に発生したものである。
災害発生当日、下水管の埋設工事を請け負った会社では、工事に使用するドラグ・ショベル(機体質量3.87t)を工事現場に運ぶことになり、
トラッククレーン運転者Aが現場に向かい、工事現場で車の誘導を行うため警備会社から派遣された警備員Bも合流した。
合流後、Aは、ドラグショベルの点検を行い、それが終了したので自分が乗ってきて機械置場前の公道に停車していたトラッククレーンにドラグ・ショベルを積載することになり、
ドラグ・ショベルに乗って後進でBの合図によりいったん道路の境目のところまで出て停車し、次いで道路上に約1m出たときに「ギャー」という声がしたので、
運転席から降りて声のした方向を見ると、Bがドラグショベルのクローラ(履帯)に仰向けの状態で左足から腰の付近まで挟まれていた。
その後、病院に搬送されたものの帰らぬ人となった。
なお、ドラグショベルを運転したAは、7年前に車両系建設機械(整地・運搬・積み込み用および掘削用)運転技能講習を修了していた。
引用:ドラグ・ショベルをトラックに積み込む作業中に誘導者をひいた – 職場のあんぜんサイト(厚生労働省)
原因
この災害の原因としては、次のようなことが考えられます。
①誘導者の位置が運転者の死角になっていたこと
②誘導者の位置と合図を正確に確認せずに運転したこと
③作業開始前に打合わせを行っていなかったこと
引用:ドラグ・ショベルをトラックに積み込む作業中に誘導者をひいた – 職場のあんぜんサイト(厚生労働省)
対策
上記の対策としては次のような対策の徹底が必要となります。
①作業開始前に作業方法の打合せを行うこと
ドラグ・ショベルを運搬用のトラック等に積み降ろす作業を行うときには、積み降ろしの場所の適否、道板の使用、誘導者の配置と合図の方法などについて、
関係者で打合わせることが必要であり、特に異なる事業場の労働者が共同で行うときには顔見知りであっても必ず実施することを忘れてはならない。
②合図の方法を決定すること
ドラグ・ショベル等の車両系建設機械を使用して作業を行うときには、本来の作業の場合はもちろんのことトラックへの積み降ろし作業についても一定の合図を定め、
誘導者と運転者の間で確認をしておくことが必要である。
③事業場として安全管理を実施すること
安全担当者の選任など安全管理体制の整備を行い、作業状況の確認と必要な安全教育の実施を行うことが必要である。
また、技能講習修了者についても、一定の期間ごとに能力向上のための教育を実施することが望ましい。
引用:ドラグ・ショベルをトラックに積み込む作業中に誘導者をひいた – 職場のあんぜんサイト(厚生労働省)
対策の問題点
上記のような対策ができれば今回の事故は防げたとは思います。ですが、完璧にできればという話でもあります。
誘導員がいるというところで安全確認への油断が生まれたり、安全意識や安全対策の徹底という人に依存してしまう意識の部分は徹底が難しいという側面があります。
ヒューマンエラーというのは完全に無くすのは困難であり、気を付けていても起きてしまうものであると言えるでしょう。
ではどうすれば良いでしょうか。
ドラグショベルの安全対策
例えばドラグショベルのアームの死角のところに簡単に取付可能な補助カメラがあれば、上記の事故は防げたはずです。
とは言っても可動域であるため、なかなか取付が難しいという側面は否めません。
株式会社TCIは特殊車両のICTソリューションを提供する会社であり、ドラグショベルにも完全対応のワイヤレスカメラを取り扱っております。
TCIの安全装置を導入することで、上記のようなドラグショベルの事故を未然に防ぐことが可能となります。
製品の詳細については、下記ボタンよりご覧いただければと思います。
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