【また発生】子どものフォークリフト事例2つと対策を解説
フォークリフトの事故は年間で2,000件程度発生していますが、中には子どもが被害を受ける事故も発生しています。仕事用のフォークリフトを私用で扱い、結果的に子どもが何かしらの怪我や死亡に繋がる事故が見られます。
本記事では、子どものフォークリフト事故の事例をご紹介するとともに、現場で管理するべき安全教育をご説明します。
目次
子どものフォークリフト事故事例2つ
はじめに、子どものフォークリフト事故事例を2つご紹介します。
- フォークリフトからパレットが落下した事故
- 爪から小学生が落下した事故
それぞれ順番に見ていきましょう。
フォークリフトからパレットが落下
1つ目の事故は、フォークリフトからパレットが落下し、小学校3年生の女児の頭に当たり死亡した事故です。父親がフォークリフトの運転席に座っており、木と鉄でできた重さ100kgのパレットが頭に当たりました。
父親はパレットにベルトを吊るして、ブランコのようにして女児と兄弟を遊ばせていたようです。仕事用のフォークリフトを扱っており、父親は重過失致死の疑いで書類送検されました。
爪から小学生が転落
2つ目の事故は、父親が8歳の小学生男児をフォークリフトの爪部分に乗せており、小学生男児が転落したことで左足を骨折した事故です。
小学生男児はフォークリフトの2本の爪に足を乗せており、父親と向き合った状態で進行方向から見て後ろ向きに立っていたようです。
父親はフォークリフトの資格所有者とのことでした。
ガイド50とは
先ほどご紹介した2つの事例を見た際に、どちらもフォークリフトを運転する親(父親)に非難の声が集まることは想像に難くありません。
実際に、フォークリフトの労働安全衛生規則第151条の14には「主たる用途以外に使ってはいけない」と明記されています。
そこで、子どもの安全研究グループにある「ガイド50」に記されている考え方を深く理解する必要があります。
ガイド50」とは国際規格 ISO/IEC Guide 50 の略称であり、子どもを傷害事故から守るための基本安全規格です。国際規格としては改訂第3版が2014年12月に発行され、日本ではこれを翻訳したJIS規格が2016年12月に制定・発行されました。
ガイド50の中には「誤使用」に関することも明記されており、それが下記の通りです。
子どもは,必ずしも“誤使用”とはみなされない方法で製品と環境との関わりをもつことから,子どもの場合は,特別に追加的な傷害防止の戦略が必要とされている。
つまり、子どもが関係している事故や使用には「誤使用」という考え方自体がないため、「ありえない」という言葉1つで済ませてはいけない問題であるということです。
現場で管理するべき安全教育とは
上述した2つのフォークリフト事故は、1つ目が2022年8月28日、2つ目が2022年11月27日に発生したものでした。相次いで事故が発生していることから、フォークリフトの現場及び使用者において、安全教育を管理するべきであると言えます。
ここでは、安全教育で教えるべき最低限の事項をご説明します。
安全教育で教えるべきこと
- 子どもにフォークリフトを触らせない(乗せない)
- 子どもが運転できないための対策を行う(鍵の管理を行う等)
- フォークリフトの設計を見直す
フォークリフト事故に子どもが関係していることから、実際の労働現場のみならず、フォークリフトに関わるすべての大人が上記のような対策・認識を持つことが大切です。
同時に、フォークリフトの事故そのものが無くなるような対策を講じることも必要であり、たとえば当社が提供しているフォークリフトカメラは、そのような対策の一助になれると考えております。
現場の安全を守るとともに、子どもも含めてフォークリフトにおける事故を0にできるよう考えていきましょう。製品概要資料を無料でダウンロードいただくことが可能ですので、ぜひこの機会に資料をご一読ください。