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車内置き去りを防止するには?装置の特徴や知っておくべき世界の対応

車内置き去りを防止するには?装置の特徴や知っておくべき世界の対応

炎天下の車中に子どもを置き去りにし、熱中症で亡くなるという痛ましい事件が多発しています。たとえ「眠っているから」「少しだけだから」といって車内に放置して出かけてはいけません。

しかし、人間はミスをする生き物なので、故意でなくても日頃のストレスや慣れから車内に放置してしまい、そのまま忘れてしまうこともあります。

そのような人為的ミスを防ぐために、日本だけでなく世界中で置き去りを防止する装置の開発・実用化に向けた動きが加速しています。
今回は、子どもの車内置き去り防止のために何ができるのかを説明します。

車内置き去りを防止する方法とは|装置や園児ができることを紹介

車内置き去りを防止する方法とは装置や園児ができることを紹介

子どもの車内置き去りを防ぐために、各園で実施可能な対策を紹介します。悲惨な事故を未然に防ぎ、子どもたちの安全を守りましょう。

園児にクラクションを押してもらう

クラクションを鳴らすことは、最も知られている置き去り防止策です。静岡県で園児がバスに置き去りにされ死亡した事件を受けて、各施設で再発防止に向けた取り組みが行われています。

万が一車内に取り残された場合、自力で助けを呼べるようにクラクションの鳴らし方を園児一人ひとりに教えるという対策です。特に置き去りを防止する装置が未設置の園などで有効です。

園児でも簡単にクラクションを押せるように、「体重を乗せて両手で押す」「水筒で押す」「お尻で押す」など複数の方法で実践している園もあります。

ライブカメラの設置

ライブカメラも置き去りを防止する装置の一つです。しかし、車内置き去り事故は、エンジンを切った車内で起こっているため、ライブカメラを動かす電源が必要になります。

また、ライブカメラで映像を配信するには、「カメラ」「ルーター」「センサー」などの機器も必要なので、消費電力も大きくなり、コストパフォーマンス的にはあまりおすすめできません。

専用の置き去り防止システムの設置

子どもの車内置き去りを防止するための装置が各企業で開発されています。なかでも弊社では、「置き去り事故の再発防止に向けて早急に改善が必要」と考え、他のどのプロジェクトよりも優先して開発に取り組みました。

弊社の置き去り防止システムは、車内置き去り確認作業を完全オートメーション化することで、ヒューマンエラーによる車内置き去りの見落としを防止します。

まずエンジン停止前に、運転手がモニターで車内をチェックし、エンジン停止すると車内後方に設置しているブザーが鳴ります。

運転手が、そのブザーを止めるために車内後方へ移動することにより、車内確認を促し、万が一の見落としがあってもAIシステムがカバーするという複層構造の対策で、徹底した置き去り防止につながります。

周知徹底やアプリ点呼など対策していても、子どもの行動は予測不可能なうえに、日々さまざまな状況が訪れるため、ヒューマンエラーを引き起こしてしまいます。

置き去りを防止する装置はなぜ必要?事故の背景や政府の対応

置き去りを防止する装置はなぜ必要事故の背景や政府の対応

置き去り防止装置が必要とされるようになった事件の背景や、今後の政府の対応について見ていきましょう。

園児の車内置き去り事故の背景

車内置き去り事故を防止する装置を設置するなど、対策を余儀なくさせたものは、静岡県の認定こども園で、3歳の女の子が園の送迎バスに置き去りにされ、亡くなってしまった事件です。

事故当日は、普段運転している職員が休みだったため、理事長が変わりに運転していました。

まず、理事長と添乗した職員は、降車時に乗車名簿と下車する園児を照合するという園の決まりを行っておらず、さらに車内に園児が残っていないかの確認もしていませんでした。

そして、登園管理システムには同じバスに乗っていた園児をまとめて登録したため、亡くなってしまった園児は登園したことになっていました。クラス担任は女の子の不在に気づいていましたが、保護者へ確認しませんでした。

どこかで一回でも確認していれば事故は防げはずですが、一人ひとりのチェックが甘く、事故は起きてしまいました。

政府が義務化・導入費用の補助

政府は、来年4月から車内置き去りを防止する安全装置の設置を義務づけることなどを盛り込んだ再発防止のための緊急対策をまとめました。園長などの責任を定めた安全管理マニュアルを作成し、今後すべての施設に配布することとしています。

また、置き去りを防ぐ装置を導入する施設に対し、補助金を出すことであらゆる施設に対ししっかりとした対策が求められています。

【参考:自民党「送迎用バス置き去り対策ソフト・ハード両面の対策で再発防止」

子ども置き去り検知システムとは|車中に置き去りにしないために

子ども置き去り検知システムとは車中に置き去りにしないために

子どもの車内置き去り事故は、日本だけでなく世界各国で問題となっており、子どもの安全を守るためにさまざまな国で対策が講じられています。

子ども置き去り検知システム|CPDとは

子ども置き去り検知システム(CPD)とは、子どもの車内置き去りを防止するためのシステムのことです。センサーを使用して人が車内に取り残されている場合に装置がユーザーのスマホや第三者サービス機関に連絡して事故を防ぎます。

世界で社会問題となっている置き去り事故

子どもの車内置き去りによる死亡事故は世界的な社会問題となっています。北米では、1990年以降1000人以上の子どもが車内での熱中症で亡くなっており、レーダーセンサーやWi-Fiセンサーなどを活用した置き去りを防止する装置の開発が進んでいます。

欧州でも自動車の安全評価機関がCPDの標準装備を評価基準に追加するなど、安全対策を現場任せにするのではなく、国全体としての対策が必要とされています。

まとめ

園児車内置き去り事故の背景や企業・施設・世界の対策について紹介しました。園児の置き去り事故は現状では増加傾向にありますが、大人や保育士一人ひとりが基本を徹底することで悲惨な事故を未然に防ぐことができます。

また、保育士不足が原因で起こるヒューマンエラーは、技術面でシステムに頼ることでミスを限りなくゼロにすることも可能ですよ。

大切な子どもの命を守るためにも、今一度基本を振り返り、毎日の行動を見直すことから始めましょう。

2023年2月、内閣府「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のリスト」に掲載。
品番:SOS-0006
認定番号:A-007
製造メーカー:株式会社TCI
装置の方式:降車時確認式

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  • この記事を書いた人

株式会社TCI

株式会社TCIは、2017年の創業以来、「現場の安全を守ること」を第一に考え、自動車電装品の開発、販売、取付、アフターフォロー行うセキュリティ事業です。

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