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園児が車内置き去りにされた原因は?保育現場が抱える課題や海外の対策

園児が車内置き去りにされた原因は保育現場が抱える課題や海外の対策

気温が上昇し、日差しが強くなるにつれて増える自動車事故の一つに「車内への子どもの置き去り」があります。いくつものミスが重なり合って起きたとされる悲劇を繰り返さないためには、一人ひとりの「見守る意識」だけでなくマニュアルの徹底、技術面でのサポートが必要です。

今回は、園児の車内置き去りの原因や海外ではどんな対策を行っているのかについて紹介します。同じ過ちを繰り返さないために何が必要なのか考えましょう。

園児の置き去り事故が起きた原因|重視すべきは「見守る意識」

園児の置き去り事故が起きた原因重視すべきは「見守る意識」

園児の置き去り事故の原因を探ると、日頃から安全意識を保つことの重要性に気づくことができます。

安全軽視の「だろう保育」

保育の現場では、安全が最優先されることが大前提であり、死亡事故は最も起こしてはいけない事故です。相次ぐ園児の置き去り事故に共通していることは、安全を軽視した「だろう保育」を行っていたことが原因かもしれません。

「園児は全員降りただろう」「バスは送迎さえしていれば問題ないだろう」このような「大丈夫だろう」という思い込みが、確認不足や慣れにつながり、痛ましい事故が発生してしまいます。

再発防止のためには、保育にかかわる一人ひとりの人間が、基本的なことや当たり前の行動を手抜かずに積み上げていく必要があります。

保育士不足でダブルチェックを行っていない

保育士不足でダブルチェックを行っていない園があることも、園児の置き去り事故の原因といえます。

静岡県牧之原市の認定こども園「川崎幼稚園」での園児の置き去り事故を受け、県が送迎バスを運行する保育施設を対象とした調査を行ったところ、全232施設のうち約17%程度の施設が降車時の点検確認を1人で行っており、登園時のダブルチェック体制が整っていないことがわかりました。

見守る意識の欠如で複数のミスが重なる

静岡県牧之原市における園児の置き去り事故が起きた原因には、「見守る意識」の欠如が常態化していることから複数のミスが重なったことがあります。

送迎バスをめぐっては、以前にも福岡県の保育園で園児が車内に取り残されて死亡する事件がありましたが、今回事件があった園では、その教訓が活かされず、「車内確認」や「園児が来ていないことの確認」が行われませんでした。

園児が車内置き去りにされた原因|現場の根本的な課題解決も必要

園児が車内置き去りにされた原因現場の根本的な課題解決も必要

園児はなぜ車内に取り残されてしまったのでしょうか。その原因の一つに、保育士の人手不足という現状があります。

送迎バスに国の統一基準がない

現在、保育園の送迎バスには、運行や安全管理について国の統一基準がなく、自治体の監査対象にもなっていません。

そのため、人手不足が解消できず運転手1人で単独送迎を行っていたり、送迎マニュアルの設置をしていない園もあります。これまでの送迎バス運行について国や自治体から軽視されてきたことも、園児の置き去り事故が起こった原因といえるでしょう。

国の保育士配置基準の甘さ

保育士の数は、国の配置基準と行政独自の配置基準があります。

現在の国の保育士1人に対する子どもの配置基準は、「0歳児:子ども3人に対して保育士1人」「1〜2歳児:子ども6人に対して保育士1人」「3歳児:子ども20人に対して保育士1人」となっています。この数字は、本当に安全が確保できるのか不安になるくらいの数字で、保育園は毎日ギリギリの人数で保育をしている状況です。

そのうえ保育園は、1日8時間以上開いているので、毎日複数の保育士を配置しなければならならず、人手不足が常態化してる保育園は多数あることも、園児の置き去り事故の原因を担っているといえます。

繰り返される子どもの車内置き去り事故…海外の対策を紹介

繰り返される子どもの車内置き去り事故…海外の対策を紹介

急がれる子どもの車内事故対策において、海外の対策を見てみると、日本の対策に遅れを感じてしまうでしょう。アメリカや韓国の例について紹介します。

厳しいドライバーの安全基準|アメリカ

静岡県における園児の置き去り事故の原因の発端は、「運転していたのが臨時の園の経営者」だったことですが、アメリカではこういったケースはそもそもありえません。

スクールバス大国ともいわれているアメリカは、ドライバーの安全基準が非常に厳しいです。スクールバスを運転するための運転技術や安全確認のスキルなど、子どもたちを守るための多くのトレーニングを受けて資格を得たドライバーでなければ運転できない決まりになっています。

国を挙げて置き去り対策|韓国

韓国では、2018年に起こった送迎バスの置き去りで幼児が死亡したケースから、「子どもの犠牲をこれ以上増やしてはならない」と国を挙げての園児の置き去り対策が進められるようになりました。

アメリカと同様の置き去り防止装置を搭載したスクールバスを導入して、運転手が違反行動を行った場合は罰則金を課すなどの対策が行われています。

センサー方式が必須に|欧州

園児の車内置き去りの原因に対する技術面での予防策として、欧州では「CPD(幼児置き去り検知システム)」の開発が進められています。

「CPD」とは、車載センサーなどで車内の置き去りを検知し、警告音などでドライバーに知らせるシステムの総称で、新型車両の評価基準に2023年から導入される見込みです。

【参考:日経XTECH「子どもの熱中症事故防げ、車載センサー開発は2025年がターゲット」

まとめ

園児の置き去り事故の原因には、日本の保育士不足や安全軽視などさまざまな要因があることがわかりました。今後は保育現場の人為的ミスを防止するためにIT機器の導入が一段と進むと予想されます。

弊社は、車内置き去りによる園児の熱中症死という悲惨な事件を受け、独自でバス車内置き去り防止装置を開発しました。SOS-0001を活用することで、車内置き去りの見落としを防止し、万が一の悲惨な事故を防ぎます。全ての車両に対して取り付け対応が可能なのでぜひお問い合わせください。

SOS-0001、SOS-0006置き去り防止装置

2023年2月、内閣府「送迎用バスの置き去り防止を支援する安全装置のリスト」に掲載。
品番:SOS-0006
認定番号:A-007
製造メーカー:株式会社TCI
装置の方式:降車時確認式

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  • この記事を書いた人

株式会社TCI

株式会社TCIは、2017年の創業以来、「現場の安全を守ること」を第一に考え、自動車電装品の開発、販売、取付、アフターフォロー行うセキュリティ事業です。

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